第46回鍛国研空知ゼミ例会
 12月21日(金) 
 教員3名,小学3年生3名,4年生1名,6年生1名,保護者1名の9名で学び合いました。以下,概要です。

 1 物語文の主題読み(柳谷,30分間)
 『ずうっと,ずっと,大すきだよ』(小1光村下)の鑑賞指導。『プランくん』に物語文と説明文で使う用語の違いを確認した。主題の読解をこうした。@クライマックスの決定。A登場人物の心情。そして主題をこうした。「エルフの死によっても変わらない僕の愛情」

 2次会で釜谷さんから反論が出た。主題は「伝えることの大切さ」ではないかと。確かに主人公と他の家族を比較した場合,「大すき」と伝えていたかいなかったかが問題になる。さすがに鋭い。私も言葉を伝える価値は気になっていた。しかし,エルフを「ずうっと」思い続ける僕の変わらぬ愛の美がより気になっている。そこで上記の主題にした。釜谷さんの主題も捨てられない。
 1月11日の第12回国語修業講では,野口主宰がどう読まれるか楽しみだ。
 クライマックスの定義をきちんと決める必要がある。例えばこれでどうか。「物語のクライマックス」とは「登場人物の心情が最高潮になる所」である。
 
 2 自己PR作文指導(冨樫,20分間)
 『作文力マスターカード』を使った自己PR作文指導である。『作文力マスターカード』を使うと国語科の時間だけでなく,国語科以外の教科でも簡単に作文指導が出来る。それを実際の授業で提案してくれた。今回は自分のよさを主題として書かせた。もちろん全員が書いた。スムーズな授業だった。20分あれば,我々は学級の子全員に作文を書かせられる証拠である。
 冨樫さんの授業を受けていて,これがスピーチ指導だと思われたら駄目だなと思った。つまり,作文にする強い必要性がなければ,作文でなくてもよいという話しになる。文章で残すと通信に書いて交流できるとか,掲示で交流できるなどの価値が有る。国語科以外で書く必要がある場面を想定し,作文を書かせたい。(野口先生への)礼状,授業作文,課題解決作文,レポートなどが各教科で求められる。
 
 3 批判力を高める読解指導(釜谷,20分間)
 『読解力マスターカード』を使った授業である。内容は易しくない。しかし,批判力はまさにPISA型読解力であり,必要である。このような学力を早急に育てる必要が有る。今日的話題である。これを修業講で行うとどうなるかはよく分からない。高学年教材の模擬授業で成功した記憶が私には無いからだ。しかし,釜谷さんなら大丈夫だろう。流暢な語りである。
 
 4 説明文の読解指導(柳谷,20分間)
 『日本語を考える』(小5教出下)の読解指導である。釜谷さんの指導後だったので,「共感,批判,疑問」という用語で1文目だけを検討させた。1文だけの指導で20分間を使った。じっくり読むと1文で20分間の授業になる。討論で盛り上げた。

 終了後は『かわ兆』で空知ゼミ忘年会を行った。主題読みの技術,教員評価の話題で盛り上がった。次回は2月1日(金)18:30からである。