第42回鍛国研空知ゼミ例会
 (以下,矢田氏)
 皆さん、<第42回例会>お疲れ様でした。以下、例会報告です。

10月19日(金) 18:30〜20:00 岩見沢市立美園小学校にて小学生7名、保護者1名、教員4名 計12名で学び合いました。

1 柳谷直明氏〜物語文「海の命」鑑賞指導
  「海の命」の山場(クライマックス)となる一文は、どの文か問う授業。どの文かについては、意見が分裂した。クライマックスでは、主人公の葛藤が描かれている。クライマックスを境として、主人公が変化し、心の成長がなされている。何が成長したかを読み取ることで、主題もつかめる。
 焦点精査の読解指導として、定型ともなる進め方だと感じた。

2 冨樫忠浩氏〜物語文「一つの花」鑑賞指導
 「ゆみ子は、お父さんに花をもらうと、キャッキャッと、足をばたつかせて喜びました。」がクライマックスの一文である。それは何故かを問う。さらに、ゆみ子が喜び、お父さんも「にっこりわらう」。これで、この物語は良かったかを問う。面白い発問ではあるが、なかなか難問である。どのような観点で理由付けすれば良いか、授業を受けていて結構迷った。

3 矢田広和〜詩文「はばたき」鑑賞指導
 光村図書4年下巻頭詩「はばたき」を取り上げた。「ふわりふわりとまい下りてくるものは、何ですか。」を問う授業。子ども達からは、「白鳥」「羽」「雪」の3つの考えが出た。明らかに「白鳥」は誤りであるとし、「羽」か「雪」かで意見交換。初めは、「羽」派が多数であったが、最終的には、「雪」派が多数となった。授業者の解は「雪」。ただ、なぜ「雪」なのか、説得力ある解説ができなかったことが反省(^_^;)。

4 釜谷いずみ氏〜詩歌マスターカード「擬人法」
 学習用語として、特に「擬人法」と「オノマトぺ」を取り上げた。マスターカードを使って、詩を創作する。学習用語を使い、散文やメモを詩にする。メモから直接詩を作っても良いし、メモから散文、それから詩を作っても良い。学習用語を使わせるところに、マスターカードの意義がある。
 参加した子ども達は、どこまで詩を作ることができたかが分からなかったので、その点が少し気になった。

5 柳谷直明氏〜教科書巻末を活用しての漢字指導
 教科書巻末に新しく学んだ漢字の読み方・使い方・筆順が載っている。それを活用し、読み・書きの指導やテストができる。

6 柳谷直明氏〜レポート・マスターカード
 新聞記事を出典とし、引用して自分の分析・結論を書く。確かに、レポートの書き方がマスターできそうである。ただ、例会では時間切れで、流れの紹介で終わり。

 (以下,柳谷)
 終了後,参加下さった先生と読解指導と音声言語指導の指導過程を一緒に考えた。面白い話題である。私が最近主に考えている主題読解の技術は評価力,鑑賞力,音声言語力を育てる指導法になる。
 今後,私の主題読解の技術は毎回の例会で提案し続ける。次回は『ソメコとオニ』で提案しよう。
 終了後,『かわ兆』で懇親会を行った。『一つの花』の授業批評,『詩歌マスターカード』の批評,『主題読解の技術』の提案,学級経営の話で話題は尽きなかった。有難い学びの場である。