2007.5.19

『鍛える国語教室』空知ゼミ第35回例会報告

 第36回例会を行いました。参加された皆様に感謝します。小学生9名,保護者1名,教員3名で学び合いました。
 以下,概要です。
 
 1 冨樫忠浩氏の言葉の学習
 国語辞典を使った楽しい学習だった。10分間くらいだった。

 2 柳谷直明の音読指導
 『読解力マスターカード』の指導だった。1年生用と2年生用の完成版である。1年生と2年生の音読指導の系統を提案した。30分間で2枚をじっくりさせた。

 3 冨樫忠浩氏の鑑賞指導
 まど・みちお作『火事』の鑑賞指導だった。「ねずみが死んだら新聞に載せるべきだ。」この論題で討論を行った。この論題は必然である。
 「まど みちおさんは何を伝えたかったのか。」これで主題を書かせた。これはこれでよいだろう。ただし「作者が伝えたい内容」を直接的に問うのがよいかどうか。私は「作品の中心的な内容を主題という。主題を短く書く。」こういう広い言い方をして主題を書かせる。作品は書かれた瞬間から一人歩きする。そして,作者が考えていない読み方をされる場合もある。読者は作者が伝えたい内容に届く場合もあるし,届かない場合もある。更に,作者が伝えたい内容を超える場合もある。「主題」という学習用語を指導し,定義するとよいだろう。
 教師の主題を語る姿勢が授業に余韻を残した。20分間の授業だった。

 4 釜谷いずみ氏の読解指導
 2年生用の「時間の順序」を読ませる『読解力マスターカード』の授業である。時間の順序言葉がカテゴリー化された教材である。最後に,参加者に問題を作らせるという裏技が登場し,これがまた盛り上がった。指導すべき学習用語が明確だった。私はこのような教材を求めていた。「時は何時か。」と私が間違って問うと盛り上がった。
 本の完成が待たれる。20分間くらいで2枚を行った。

 いつもの『かわ兆』で反省会をした。これまで私が書いた『読解力マスターカード』を読み合い,批評し合った。その後,保護者と教え子も合流した楽しい時だった。
 次回は6月1日である。その次の15日は私は石川県である。だから,6月1日しか参加できない。『読解力マスターカード』を提案し合おう。
 『コミュニケーション』本の原稿もそろそろ書こう。次回は原稿の読み合わせも行いたい。