2006.6.3

 第20回空知ゼミ例会報告

 小学1年生から大人まで一緒に学び合うすてきな空間である。昨日も30名くらいの方に御参加戴いた。有難い。私がここに勤務している間は続けたい。10分間完結型授業は勉強になる。

 1 柳谷先生の『上手な文字がかけるマスターカード』の授業。
 以前にやっていないと思っていたが,以前にもやっていたようだ。今年度の1年生が初めて参加してくれたので,平仮名の練習にもなると考えて最初に入れた。大谷先生がいらっしゃったので『漢字マスターカード』にすればよかったと悔いた。大谷先生に『漢字マスターカード』を見て戴きたい。参加者は丁寧に文字を書いていた。
 
 2 成瀬先生の『話す・聞くスキル』(正進社)の授業。
 「スポーツニュース」のキャスターの話し方を練習した。1分間で360字くらいの速度だったので,やや速い気がした。原稿を見ないで手本を示していたのが立派だった。スピーチでは原稿を書かせない。だからスピーチ指導とは別に考えた方がよい。
 
 3 冨樫先生の『書き出しマスターカード』の授業。
 書き出しを示す。これはよい書き出しかと問う。私は大谷さんはよい書き出しだ判断した。私は意地悪でそうしたのではなく,良いか悪いかは主観なのでどうでもよいと判断したからである。以前に国府田先生の模擬授業を日本言語技術教育学会で受けた。その際もこのような作文がよい作文です,と授業されていた。そのときは今回と逆で,どこが良いのかと全くわからなかった。何を基準によい作文と悪い作文を分けるのかという基準を示さないと良し悪しの評価ができない。この作文の問題点はどこか。この作文をよりよくする工夫は何か。このような問いから授業を始めるとよいなと思った。ひょんなことから私と教え子の討論になって場は盛り上がった。面白かった。冨樫先生の授業は確実に磨かれている。
 
 4 柳谷先生の『メモ・マスターカード』の授業。
 メモ・マスターカードを開発したい。今回は俳句で行っている。なぜ俳句かと問われると判然としない。しかし語彙を増やし,言葉を磨くには俳句がよい。自分でも俳句を更にきちんと勉強したいと言う意識があるのだろう。最近は句会に参加していないが,10年位前には毎月句会に参加していた。懐かしい思い出である。ほぼ10分間くらいで,全員に俳句を作ってもらった。次の句である。この句で次回は句会を行う。全員が好きな句を選び,一番得点の高い句が佳作となる。

 子どもの部(6句選ぶ)

 おべんとうたくさんたべておいしいね
 男の子運動会でかみなりだ
 キラキラとかがやく星が夏のよさ
 アイスクリームおいしいな
 なつのよるでねつきれい
 なつのよるがっきゅいんだいひょう
 運動会夏は暑いなきもちいい
 かぜがふきすずらんがおとだすよ
 巨人せんもえるおうえん暑かった
 外国でねながら見たよ夏の月
 たんじょうびスターズのときすずしいな
 夏の月見てみたいのに雨でむり
 こいのぼり空をおよぐよたんじょうび
 うれしいな涼しいよたくさん遊ぶ

 大人の部(3句選ぶ)

 竹の子の皮むき楽しよだれでる
 汗落ちる暑い日差しに初夏の風
 夕暮れに逆さから見る夏の月
 夏の月学ぶ子達の道照らす
 初夏の朝ヨサコイおどる子供達
 竃(かまど)より焼き竹の子の薫り立つ
 山のぼり竹やぶのなか虫だらけ

 5 大谷先生の『オッペケペー節』の音読授業。
 これも正進社の『話す・聞くスキル』にある教材である。たけのこ読みなどの音読を指導した。2年生や6年生がみんなの前で表現読みを発表していた。大谷先生の身振りを入れた表現読みは芸の域である。楽しい授業だった。
 
 次回の学習会は6月16日(金)である。私は句会と句作の授業を行う。それと8月に弘前で依頼されている説明文の読解指導を少しやりたい。