2006.9.17

 『鍛える国語教室』空知ゼミ第14回例会報告

12月2日(金)6時30分,視聴覚室で「鍛える国語教室」研究会空知ゼミ第14回例会を実施した。今回は15名で学び合うことができた。お忙しい中御参加戴いた皆様に心から感謝申し上げたい。次回も是非,いらっしゃって戴きたい。

教師が授業の腕を磨くために行っている会である。お子様や保護者の方へ授業をさせて戴けるのは有難いことです。お子様だけの参加でもかまわない。しかし,できれば保護者も御参加戴き,家庭教育の参考にして戴けると嬉しい。第14回例会の授業概要は以下の通りである。

マスターカードの使い方(柳谷直明) 最初は1年生が4名だけだった。そこで「生活日記」のマスターカードをさせた。習っていない漢字を1年生に指導した。「乗」,「曜」である。たった2つの漢字でも,指導に3分間くらいかかる。しかし何年生であっても難しい漢字でも書けるようにしたいので指導している。例会で指導すると学級での指導が楽になる。そのうちに3年生が2名来たのでマスターカードの2枚目を音読させた。マスターカードは2枚目を何度も音読させてほしい。そして3枚目で書かせる。(メモを書かせたり,スピーチや作文などの実際の活動をさせたりする。)3枚目に「生活日記」を3分間で書かせた。速い1年生は9行書く。このように3分間くらいで日記が書ける。毎日3分間くらい書こうと呼びかけて終わる。15分かかった。

□立会演説(冨樫忠浩) 「選挙」(板書)を読めるか。読めない。選挙を知っているか。知らない。児童会も書記局も知らない3年生以下の子供達に立会演説の授業を行った。人の授業を観ていると非常に勉強になる。子供がわからないときには,さっさと教える。たくさんの意見を言わせたときにも,さっさと整理する。無駄な時間を削る。私の授業には無駄な時間が多い。プリントを配るときには相手が見やすいように配る。学習用語を板書する。または,学習用語をしっかり教える。学習用語を教えない授業が活動有って指導無しにつながる。這い回る国語授業を排除しよう。活動させた後,どのように盛り上げるかも課題である。例えば今のスピーチのよかったところはどこかを問う。そして学習用語を使って答えさせる。「緩急がはっきりわかりました。」「途中で強くしていて,聴きやすかったです。」「みんなの顔をしっかり見ていました。」「笑顔の表情がよかったです。」野口芳宏主宰が『鍛える』秋号でこのような実践例を書いてくださった。このような発言で学習用語の定着を評価することもできる。(秋号完成!)子供の理想的な状態(発言)から学習用語,授業を組立てることもできる。導入例をずいぶんと考えてきた。終末の盛り上げも工夫したい。冨樫さんの授業は向上している。角銅さんもほめていた。

□言葉探し(角銅隆) 五十音表から言葉を探させる。2つの音節だけを使わせる。隣にある音節でも,離れている音節でもよい。同じ音節は使わない。いくつ探すことができたかを最後に評価する。語彙力を鍛える学習である。楽しい授業だった。

□説明文を書く(柳谷直明)いつもの授業である。楽しくできる工夫はないものかと思案中。

□字体指導(大谷和明) 5分間完結の授業である。導入の平仮名を出す場面が実にスムーズだった。パソコンではなく紙を使うこともおもしろいところだ。紙芝居の始まり始まりといった感じである。1年生が「愛」の草書を読んでいた。大谷さんのヒントがあったからではあるが,たいした1年生である。行書と草書という書体が形成学力か。おもしろい教材を開発されたものだ。このような,ものすごい教材開発に刺激を受けることが学習会の醍醐味だ。このようすばらしい授業に出合うと自分でも教材開発したくなる。そこで私もおもしろい教材を考えた。次回は漢字の筆順の楽しい覚え方の授業を行う。

更に教材開発に励みたい。いつも楽しい学びの会である。参加戴いた皆様に感謝する。