岩見沢市立美園小学校3年3組学級通信
輝き! 14,2008年4月20日(金)柳谷直明発行
音読指導
教科書教材『かえるのぴょん』(谷川俊太郎)で「音読の仕方」と「群読の仕方」を指導した。「音読」は何度も指導してきた。しかし,「群読」は指導していなかっただろう。
中学年では,個人の音読力と共に,集団の音読力,つまり群読力を鍛えたい。
「題名から音読。」
「かえるのぴょん 谷川俊太郎 かえるのぴょん……。」
「止め。今の音読は上手だったか。」
「上手でない。」
「どのように読むとよいか。」
「題名を大きく読む。」
「なぜ,知っている。」
「釜谷先生に習ったから。」
「そうなんだ。」
@ 題名−大
A 作者名−小
B 本文−間をたっぷり
C 連−間
D 繰り返し−強弱
ここまで板書して,ノートに書かせてから再び音読させた。
「題名から音読。」
「かえるのぴょん 谷川俊太郎 かえるのぴょん……。」
「止め。音楽の時間,吉田先生がなぜ『は』をきちんと歌うように指導されたのか。」
「あになるから。」
「始めだから。」
「そうだ。始めの音だから,はっきり言う。音読も同じだ。『か』をはっきり合わせて言う。題名から,始め。」
「かえるのぴょん 谷川俊太郎 かえるのぴょん……。」
「よし,『か』が1つに聞こえたでしょう。揃っていないと,『か』がいくつも聞こえる。外にべたとした読み方が気になる。ぴょんは何か。」
「飛んだ音。」
「そうだ。飛んだ音だ。外にもある。」
「名前。」
「つき君,賢い。名前だ。名前だと思っていた人。」
10人くらい挙手していた。
「だから,『の』の後で間を空けた方がよい。『かえるの』『ぴょん』。」
「『かえるの』『ぴょん』」
だんだん楽しくなってきた。
E 助詞の後,言葉と言葉の間−間
ぴょん−名前
−飛ぶ
このように板書した。そして,範読した。
「後ろの人とじゃんけん。音読を聞いて貰う。つまずかなければ,合格だ。始め。」
音読の相互評価をさせた。全員座った辺りで,全員に再び音読させた。
「ぴょん」を1つずつ大きく言わせると,喜んでいた。
「音読が上手になってきたので,群読を教える。」
「群読?」
「みんなで音読する読み方だ。この詩はだんだん高く飛ぶので,人数を増やす群読をしてみる。1班は最初からずっと音読する。2班は,第2連から参加する。3班は第3連から加わる。4,5班は第4連から加わる。始め。」
これは盛り上がった。
「次は班の中で,加わる順番を決める。そして練習する。始め。」
練習させてから,全班に発表させた。
「ここに書いた言葉が学習用語だ。題名は。」
「大きく読む。」
「作者名は。」
「小さく読む。」
「本文は。」
「間をたっぷり空ける。」
「連は。」
「間を空ける。」
「繰り返しは。」
「強弱を考える。」
「助詞の後,言葉と言葉の間は。」
「間を空ける。」
「このような学習用語を自学ノートに書くだけでも復習になる。」
楽しい音読指導だった。次が最終板書である。
かえるのぴょん
谷川俊太郎
音読の仕方
@ 題名−大 /A 作者名−小/B 本文−間をたっぷり/C 連−間
D 繰り返し−強弱/E 助詞の後,言葉と言葉の間−間
ぴょん−名前
−飛ぶ
群読
@ 人数を増やす。
A 役割を決める。