総合的な学習の時間の本時案
心のバリアフリー
2007年6月1日(金)5〜6校時目,視聴覚室,美園小3年生82名
(1)目標
・小路純氏が「生まれてきてよかった」と言い切れるのは体の健康や物質の問題ではなく,人のために役立っているからだと学ばせる。
・福祉体験を通して,人と人との心のバリア(壁)を超える素晴らしさを学ばせる。
・個人課題を決めさせる。
(2)展開
@ 最近,人が嫌がることをする子がいる。なぜ,相手が嫌がることをするのか。ノートに書く。相手が嫌がるのを見ていて,なぜ楽しいのか。それが本当の楽しさか。
アレクサンダはなぜ,幸せになったのか。ノートに書く。
A 利他が幸せの条件である。ここに一人の幸せな人がいた。日記を板書する。
僕は生まれてきてよかったなあと思っています。つらい事もあるけど楽しい事もいっぱいあるから。みんなありがとう。先生,本当にありがとう。(4月26日放送『アンビリバボー』フジテレビ,筋ジストロフィーと闘っていた小路純氏の日記から。)
どんな人が書いたかを推測させる。自分は「生まれてきてよかった」と言えるかを問う。
「生きていてよかった」と言えない子がいたら,理由を発言させる。そして,討論させる。
日記を書いた子は小路純氏だと知らせる。小路純氏の病気に簡単に触れる。
ビデオを1分間くらい視聴させる。3年生にも難病と闘っている子がいるので,ビデオで難病を詳しく扱わない。
B なぜ,病気と闘っている小路氏が「生きていてよかった」と言えるか。ノートに書く。そして討論させる。
他の人と比べるのではなく,今を真剣に生きているから「生きていてよかった」と言える。
みんなが純君の心を考えたから。純君がみんなの心を考えたから。人の役に立つから「生きていてよかった」と言い切れる。
C 3年生は,福祉体験を計画している。どんな体験を計画しているのかを吉田氏から発表して貰う。
愛知県岡崎市立梅園小学校の教師,鈴木良美氏のビデオ(5月24日放送『アンビリバボー』フジテレビを視聴させる。
このような福祉の話題から課題を作ってもよい。しかし,外の話題からの課題でもよい。何と,毎日5歳未満の子18,000人が亡くなっている。それは食糧問題の話題である。このように解決が難しい課題もある。
解決したい,解決すべき最大の課題を決める。
(3)評価
・小路純氏や周りの子が心を通わせたから,「生きていてよかった」と言ったと知る。
・小路氏が病気に負けず,真剣に生きている姿がみんなの役に立ったと知る。
・3年生は福祉(幸福,生活の安定,充足)を学習すると知る。
・解決したい,解決すべき最大の課題を決める。