岩見沢市立美園小学校3年3組学級通信

輝き! 20076日(金)柳谷直明発行

出合いをこうする

子ども達は,自分の担任の先生が誰になるか,とても楽しみだっただろう。担任発表では,どんな顔をするか担任にとっても楽しみなものである。

まさか1,2年生の担任だった柳谷先生がまた3年生の担任になるとは,誰も思っていないだろう。27名中9名は3年連続の担任である。子どもたちの反応が楽しみである。

始業式で担任が発表され,教室へ戻る。教室へ戻る前に,図工室から教科書を運ぶ。

3年生は1時間で下校なので,残り時間は20分間くらいしかないだろう。この20分間で何をするか。プリントや教科書の配付だけではつまらない。そこで,こんな指導をする。

 

(1)丁寧な言葉遣いを指導する

しなくてはいけないことを先にする。縦の列ごとにプリントを配る。配る際に,こう言う。

「はいどうぞ。」

「有難う。」

貰ったら「有難う」と言う。こう指導すると「有難う」という子がいる。するとこう言う。

「先生に向かって『有難う』は丁寧ではない。『有難うございます』が丁寧である。」

こんなことはこの子達には身に付いているので,先生に向かって「有難うなどと常体で話す子はいないだろう。もしいたら,指導する。

敬体で話をすることが丁寧な話し方であると学校ではきちんと指導したい。

1年生のときには,配り終わってから,何枚有ったかを確かめた。3年生なので,しない。

 学年通信『Fight』をきちんと読み,自分で時間割を調べるようにと言い添える。

 

(2)向上的変容を約束する

 こんな話をする。かわいい3年生の担任になった。まさか先生は3年生の担任になるとは思っていなかった。終業式が終わってから担任発表があり,驚いた。

 先生は日本じゅうで一番賢い2年生を育てたと思っていた。その2年生を今度は3年生として指導できる。こんな嬉しい話は無い。優しい心,賢い頭を更に伸ばしていく。全員を今以上に向上させる。勉強だって運動だってできるようにする。一年間,楽しく過ごそう。

 釜谷先生,斎藤先生とお別れしたのは悲しい。みんなも悲しかっただろう。しかし,今度は吉田歩先生と鬼澤一也先生と一緒に学習できる。吉田先生はヨガが好きな楽しい先生だ。ヨガとはどんなものか分かるか。先生も分からないので,今度尋ねてみるとよい。

 鬼澤先生は逆立ち歩きが出来るそうだ。すごいね。今度,見せて貰おうね。誰々先生なので良かったとか悪かったなどと言わない。どの先生も,教え子の成長を願っているものだ。

社会科では,また校区探検へ行く。しかし2年生とは違う。3年生の校区探検はグループごとに行く。行き先を自分達で決めて行く。グループで地図を作ったりして楽しむ。

総合的な学習も春から行う。今年もまだ行っていない所を調査する。楽しみだろう。

6月の社会見学では,岩見沢を飛び出る。先生との約束を守って行動できる子,挙手。先生との約束を守って楽しい一年間を過ごそう。このように,楽しい学習をもう計画している。

 

(3)こんな子に育てたい

 皆が働いているときに,自分だけは遊んでいたいよね。これはいい子だろう。○か×か。これで論破になるか。○の子がいるだろうか。いないだろうな。

 答えは×に決まっている。皆で協力して働いているときに,1人で遊んでいるような子は,先生は大嫌いだ。皆が真剣に考えているときに,すぐに答えを言う子も嫌いだ。

 グループで調査へ行っているときに,1人でふらふらと別行動する子も嫌いだ。

 人の役に立つ子は大好きだ。何をしたら人の役に立つのかを考える子に育てる。

 

(4)期待を書かせる

 全員から一年間の期待を発表して貰いたい。しかし,時間が無い。そこで,作文に書いて教えて貰う。

 @ 朝学校に来たとき(に何を考えていたか。)

 A 始業式で柳谷先生が担任になったと知ったとき(に何を考えていたか。)

 B 柳谷先生へのお願い

 C 3年生として,何が楽しみか

この4つを板書する。そして,作文に書かせる。

できれば10分間を保障したい。全員が10分間で200字以上を書いていた君達だ。速い子は10分間で400字を超えていた。その君達が今,どれだけ書けるか。興味津々である。

更に時間が有れば,書き終えてから一人一人が先生へ持って来る。そして,こう言う。

「1年間,よろしくお願いします。」

先生はこの1年間,全力で教え続ける。その先生に「よろしくお願いします」と言うのは礼儀正しい言い方である。そして,握手をし合おう,力を込めて。

 後でじっくりと作文を読む。楽しみである。通信に載せるかもしれない。

 

(5)感謝の心を指導する

 何ごとも挨拶で始まり,挨拶で終わる。それが礼儀である。教室へ入るとき,元気に挨拶する。教室を出るときにも,元気に挨拶する。そして,別れる前にお礼を言い合おう。

「有難うございました。」

一日,先生にお世話になったというお礼である。先生も言う。

「有難う。」

皆のお蔭で一日を楽しく過ごせたお礼である。

「有難(ありがと)う」とは「有(あ)」ることが「難(かた)」いと書く。

毎日,先生と過ごしたり友達と過ごしたりする。それは当たり前ではない。

人間として生まれて来るのも「難(むずか)」しい。同じクラスで学ぶのも「難」しい。こうして元気だから今日も会えた。今「有」ること全てが「難」しい出来事なのだ。

そんな難しい中,今日も再会し,一緒の時間を過ごすことができた。だからこそ「有難う」という感謝をし合いたい。「おはようございます」「有難うございます」「さようなら」などの挨拶をきちんとできる子は立派である。「有難う」と言い合い,感謝して一日を終えよう。