2006年9月3日UP 

 9月25日(月)

 1 釜谷氏の研究授業

 今日は釜谷氏の研究授業があった。子どもが自分達で考えた解決方法を図にして発表していた。実は大谷氏が提案している図読の算数版の授業のようで実に楽しかった。校長先生も大いに褒めてくださっていた。その価値に気づいてくださったのだろう。文章を図にして考える。そして,式にして発表する。これは論理的な思考には必要なことなのだ。野口先生が雑誌原稿に図を使って書くようにと指示されていたときがあった。ポイント図解である。これがなかなか難しかった。それにしても多くの図が登場して楽しかった。私の学級では,さらに多くの図が登場する。それは算数科だけでなく,国語科でも,これまでの図やイラストで表現させていたからだ。論理的思考が育っている。さらに授業技術としても余計な言葉もほとんどなく,見事だった。2年生がよく育っている事実に先生方は驚かれていたが,それはあのように余計な言葉を削って,スムーズな授業をしているからなのだ。「教科書0ページ,星1」これだけで子どもは「星1」と問題を読み出す。このような微細の技術に気づいて貰いたいものだ。私は同学年なのであまり褒めずに,問題点をいくつか指摘した。しかし,教師も子どもも見事に育っている。負けてはいられない。お疲れ様。

 2 漢字ワーク執筆再開

 今日から漢字ワークの執筆を再開する。一日何枚書けるか挑戦である。一日に10枚書ければ,30日で300枚書ける。釜谷氏の100回依頼した。すでに100枚出来ている。するとあと30日で完成だ。このひと月は漢字ワークに集中したい。今日もまだまだ働こう。

 3 『鍛える国語教室』

 野口先生から励ましを頂戴した。115日が秋号の締切りである。釜谷さんには作文の実践を数本書いて貰いたい。私は『お手がみ』の本を完成させて掲載したい。渋谷先生,清野先生の玉稿が届いた。有難い。冬号の渋谷先生の玉稿は作文教育史に関わる大きな問題提起になる。楽しみだ。私も作文教育史に関わっていきたい。少しずつ。『鍛える国語教室』への実践,連載をお寄せ戴きたい。本を書いてくれる方,連載を始めてほしい。


 9月24日(日)
 1週間ぶりの日記
 久しぶりに日記を空けると丸1週間書いていなかった。
 今週は口腔外科,皮膚科へ通院した。体が弱っている。精密検査も申し込んだ。肥満を指摘されるだけだが。もう少し痩せないといけない。金曜日は目の調子も悪かった。目は一年に数回,強烈に痛くなる。表面に亀裂が入るらしい。寝ているうちに亀裂が入り,朝起きると目を開けていられなくなる。眼科で塗り薬を貰っているので,それで対応する。今回はそれほど強烈には痛くなかったが,午前中は,じくじくしていた。実習生との授業の打合せもあり,多忙な毎日だった。実習生はよくがんばった。今週で終わる。楽しい思い出を作って貰いたい。

 『言語技術教育16号』執筆依頼
 来年3月3日に岡山大学で「日本言語技術教育学会」の第16回大会がある。その大会誌である『言語技術教育16』への執筆依頼を頂戴した。有難い。今回は書評である。学会誌の書評なので,厳しく批判を書こう。宇佐美先生の書評を思い出す。それにしても『言語技術教育』誌は様変わりした。執筆者のほとんどが大学教官である。どうして小・中学校の現場の実態を学ぼうとしないのか。訝しく思う。現場の意見を聴かなくては日本の教育は変わらないという本質を見失わないでほしいと願うばかりである。

 『第8回国語修業講(旭川会場)』『第2回「鍛える国語教室」研究会空知大会』『第9回国語修業講(札幌会場)』の散らしアップ
 2007年1月の旭川,2007年2月の空知,札幌の研究会の散らしが確定した。「鍛える国語教室」研究会にアップする。メールで御予約戴きたい。受付番号を送信する。国語学力低下が問われている昨今,国語学力をこのように向上させるという授業を共に創造したい。是非,御参加をお待ちしている。お子様の参加は無料なので,お子様と御一緒に御参加戴きたい。私の学習会では一年生でも共に学んでいる。一日日程なので,2年生くらいなら参加可能だろう。散らしを全道の小・中学校へ配付したい。この土・日はその準備に追われた。したがって,原稿執筆はあまり出来なかった。漢字マスターカードの完成が待たれている。


 9月18日(月)
 今日も原稿執筆で一日を終える。今日の仕事を列挙する。
 1 『思い出作文マスターカード』の授業記録記述
 授業実践を含めた『鍛える国語教室』2006年秋号の原稿を1本仕上げた。これで2本目である。今回は『お手がみ』も完成させたい。とにかく毎週書き進めていく。HPにアップした。読みやすい授業記録の記述に挑戦している。1ページに1つの見出しが必要だ。
 2 HP整理
 特に『鍛える国語教室』研究会空知ゼミ例会の報告を整理した。全く書いていないこともあり,もうわからないものもある。しかし,いつから誰が参加しているかとか私の教材開発史がよくわかる。空知ゼミ例会のお蔭で,私の授業は進化している。御参加戴いている皆様に感謝したい。私の授業が進化することよりも野口流国語の継承が大きな目的である。
 3 漢字マスターカード執筆再開
 いよいよ再開する。明日,執筆依頼をする。その準備を終える。
 4 手紙
 昨日は渋谷先生の玉稿を打ち上げた。編集長へのお手紙も書いた。あと,宇佐美先生,井上尚美先生,浜本純逸先生にお礼状を書く。

 体調が優れない。今週は年休を取って,病院へ行こう。


 9月17日(日)
 原稿送付
 『授業研究21』12月号を添付で送信した。結局昨日一日と今日の半日の一日半かかった。遅筆である。時間をかけすぎでもある。しかし,だから満足できる原稿になったとも言える。1本の原稿を書くのに,1冊のノートに資料を集めようと挑んだ昔に比べると速くなったか。今回は釜谷さんが書いてくれた授業記録があったから,このくらいの時間ですんだ。何もないところから書くのであれば,さらに時間がかかるだろう。9月10日の日記に書いた予定の内容は全て削除した。しかし,いつかは読解指導での学力向上の軌跡を書きたいものである。今回は見送った。今回は振興会の部会で話題にした「論破」をさせる意義を書いた。おもしろいから討論や「論破」をさせるだけではない。もちろん,それもある。しかし,明確な目的を持って「論破」をさせる必要がある。そうでなければ学力向上が覚束ないからである。「論破」をなぜさせるのか。どのようにさせるのかを書いた。是非,御覧戴きたい。11月中旬に刊行される。定期購読されていない先生は是非,定期購読した方がよい。私は教員になる前から,明治図書の雑誌を定期購読して学んでいた。

 『鍛える国語教室』(11)2006年秋号執筆者募集,締切りは11月5日。
 私の文章修業はこれである。雑誌原稿も,もちろん文章修業である。しかし,それでは足りない。確かに1本の原稿を書くのに,何十回も校正する。すると,何度も何度も書き直すことになる。したがって1本の原稿だが,数本を書くのに相当する。1本が原稿用紙4枚くらいだと,1回で20枚くらいは書いていることになる。しかし,月に20枚では修業にならない。そこで『鍛える国語教室』の原稿を自らに課している。これは1ページ原稿用紙4枚分なので,50ページを書いたら原稿用紙200枚である。夏号も50ページくらい書いている。これを年4冊出している。すると,雑誌原稿で原稿用紙で年間200枚くらい。『鍛える』で原稿用紙で年間800枚くらいを書いている。合わせて1000枚くらいである。そのほかに学級通信も年間200枚くらい出している。これは文字数が多くないので,原稿用紙で300枚くらいか。日記は原稿用紙で400枚くらいか。分掌の文書もある。それほど多くは無いが。そのほかに本がある。1冊の本で原稿用紙150枚くらいだろう。最近は毎年出版させて戴いている。すると全部で原稿用紙1500〜2000枚くらいを毎年書いていることになる。これは修士論文を書いていた2001年度から続いている。満足できる文章が書けるようになってきたのは最近である。したがって,原稿用紙1万枚くらいを書き続けると,満足できる文章が書けるようになる。2001年以前にも文章を書き続けてきた。しかし,修士論文を書く以前の文章は相当ひどい。相当ひどい文章を書き続けても文章力は向上しないようだ。多くの方に文章を書く醍醐味を経験して戴きたい。そのためにも『鍛える国語教室』のような雑誌への投稿に挑んで戴きたい。教師修業は自ら求めないとやって来ない。これから渋谷孝先生の玉稿を打たせて戴く。そして,江部編集長と渋谷孝先生と宇佐美寛先生へお手紙を書く。これで今日の仕事は終わるだろう。漢字マスターカードの企画は明日しよう。 


 9月16日(土)
 雑誌原稿執筆
 今日は12日締切りだった『授業研究21』12月号を書き上げた。本当は読解力マスターカードを書こうと考えていた。編集長もそこを私に期待してくださっていると思う。しかし,釜谷氏の一言で変えた。「今日の授業を雑誌に書かないんですか。提案性があっていいですよ。」そこで,『きつねのおきゃくさま』で雑誌原稿を書いた。助言をくれた釜谷氏に感謝する。

 授業批評力を鍛える
 授業批評力を鍛えるという書名で本になりそうだ。冨樫氏も釜谷氏も実習生までも授業を見る目が厳しく育っている。冨樫氏はゼミ例会で私の教材がよければにこにこ授業を受けている。しかし,よくわからないときは首を傾げる。表情発言が豊かだ。表情で私の授業を批評してくれる。釜谷氏は例会にあまり来ない。毎日私の授業を見ているようなものだから,例会に出なくてもわかると言えばわかるだろう。最近は実習生のお蔭で授業公開の機会が増えている。『作文力マスターカード』の授業公開も始まった。だから,毎日のように例会を行っているようなものである。したがって,釜谷氏の授業批評はかなり的を射ている。(授業記録も書いてくれる。本当に有難い。)実習生の目も厳しくなってきた。他校の教師の授業批評を実習日誌に書いていた。具体的な問題点をいくつも指摘していた。校内の授業検討会でも,積極的に発言している。理想的に育ってきている。私は昨日,辛辣にある授業を批評した。野口先生なら,笑いながら批評するだろうなと反省する。とにかく,話にならない授業が多い。このような私の周りにいる人は実習生までもが批評力を磨いている。(^^)v

 第25回空知ゼミ例会
 昨日は15名で学び合った。人数は減ったが,来てくださる方がいるだけで有難い。(御参加戴いた皆様に,心から感謝します。)昨日は初心者向けに教科書の授業を行った。実習生が参加したからである。『大造じいさんとがん』の導入の授業と山場の授業を行った。いずれも10分間である。その前に実習生が授業した。10分間で参加者全員に作文を書かせた。見事に育った。助言するのを忘れていたが,「主題」という言葉がわからない。だから昨日の「なりきり作文」では,何になりきるかではなく,作文で何を伝えたいかを決めさせてから座らせた方がよかった。すると,何になりきるかは簡単に決まる。ここだけが課題である。後は,45分で行う授業を見事に10分間に圧縮していた。よくがんばった。私のあとに冨樫氏が『大造じいさんとがん』の授業を行った。よくわからない授業で撃沈した。「め」という言葉に着目させるのはよい。それは見下げる言い方だ。ところが逆に見上げている言い方がある。探す。このように言い,見上げると見下げるという言葉を学習用語として指導するとよい。行動もたくさんあるので,限定し難い。論題もわかり難い。やはり撃沈という表現が正しいだろう。しかし,例会に来たから撃沈される。例会に来なければ撃沈もされない。ひたすら潜航である。採用試験を優先して貰いたい。そして,時間を見つけて授業研究をして貰いたい。優先順位が重要である。それにしてもマスターカードに学習用語列挙して,評価に拘っているところには感心した。『大造じいさんとがん』の授業はこのように進めたい。1時間目は音読指導(20分間)。題名,作者名,本文の音読を何度もさせて指導する。表層読解指導(10分間)。時,場所,人物,行動,心情,事件,評価などを書かせる。授業作文(15分間)。本来ならば10分間で書かせたい。しかし,最初は書けないので,書き出しや会話文の書き方を板書しながら書かせる。00さんが言った。/「〜。」という会話の書き方が身に付いたら授業作文が書ける。『授業作文マスターカード』で別枠で鍛えてもよいだろう。2時間以降は場面読み(事件読みと言ってもよい)と心情読みである。心情読みは葛藤を読ませる。一時間で一つの論題で論破させる。(これは私の『きつねのおきゃくさま』の授業記録に詳しい。HPにアップしてある。昨日の例会でも行った手法である。)時間を追うごとに場面読みの時間を減らし,心情読みの時間を増やす。4時間目辺りでは場面読みを15分間,心情読みの論破を20分間,授業作文を10分間で行いたい。しかしこの授業の流れは野口流ではない。野口流では場面読みと心情読みとに分けない。しかし,初学の者でも論破をするにはこのように分けた方がよいだろう。私の実習生も既に論破の授業行っている。論破の授業が成立している。誰でもできるシステムにした。『大造じいさんとがん』では情景描写が多いので場面読みを情景読みと読んでもよい。私の学力マスターカードに文学の読み方を書いたので,それも参考にして貰いたい。私の新作『読解力マスターカード』の授業を行った。段落相互の関係をマスターさせる教材である。冨樫さんはよくできていると言ってくれた。子どもも楽しんで段落わけなどを行っていた。教科書巻末の漢字指導,漢字マスターカードの授業を行って終えた。実習生も子ども大人も楽しんでくれたようだ。次回は10月6日である。私は例会のお蔭で授業を磨くことができる。御参加戴いている皆様に,心から感謝したい。


 9月14日(木)
 今日は学びの一日

 今日は釜谷氏の授業,実習生の授業,飛び込み授業で学びの一日だった。そのどれもがすばらしく,心地よい一日となった。釜谷氏の授業は指導言が柔らかい。このような時間配分で,柔らかな授業を続けて貰いたい。実習生の授業もよかった。細かく計画を立てていたようだ。その謙虚さを忘れないで毎日の授業に臨んで貰いたい。私だって,毎日の授業は勝負である。子どもの学力を向上させるという真剣勝負で臨んでいる。ましてや実習生にとって,毎日が真剣勝負の場以外の何物でもない。子どもの学力を向上させるという真剣さが子どもを惹き付ける。
 今日の飛び込み授業は楽しかった。美園小の子どもは本当にすばらしい。私は大好きだ。飛び込みで討論の授業を行った。楽しかったと授業感想を発表してくれていた。このように飛び込みでも子どもの笑顔が見られる授業を行うことができるのは,野口芳宏主宰に学び続けてきたお蔭様である。本当に有難い。授業中の子どもの笑顔が実に嬉しい。今日はたくさんの笑顔を見ることができた。嬉しい一日だった。『作文力マスターカード』は誰でも書けるすばらしい教材である。刊行が待ち遠しい。 


 9月13日(水)
 昨日公開した『きつねのおきゃくさま』の授業記録をアップした。釜谷いずみ氏のタイピングのおかげである。有難い。たった20分間でここまで話し合わせることができる。今回の『メモ・マスターカード』はかなりよく出来た教材である。宇佐美寛先生のレポート指導の形式例に近くなった。宇佐美先生からの学びのお蔭である。明日は釜谷氏の授業記録を打つ。『作文力マスターカード』の授業を公開して貰う。私の授業の修正を期待する。


 9月11日(月)
 久しぶりに『現代教育科学』の原稿依頼を戴いた。2月号である。9月で2月号ならば,10月には来年の企画も決まるのだろう。早いものである。特集が「免許更新制十年目の講習内容を問う」である。そのなかの「4・教科の指導力の高め方の何が問われているか」である。教科に関しては3人しか書かない。しかも一番最後になっている。一番最初なら国語だろうが,一番最後なので国語だけでよいのか。3人なので教科が国語だけに限定してはいけないのかもしれない。しかし私はどんな依頼が来ても国語しか書かないし,それを編集長も御存知だろうから,国語を求めているのか。しかし,3人目だというのが気になる。横に並ぶ先生は教科指導のエキスパートなのだろう。TOSS技量検定や指導の必要性など具体的な提案が並ぶだろう。そこに並んだ私が国語での学習用語の明示だけを書くのではバランスがよくないだろう。やはり問題なのは評価力である。子どもの不備・不足・不十分を評価し,それに応じた指導を行っていないという問題だろう。しかし,「指導力高め方の何」と問われると考えてしまう。「指導力の高め方」だと免許更新時の講習内容として話させたり書かせたりするとよいとなる。多くある「高め方」の中のどれが問われているのかという話だろうか。指導力を高めのは授業を磨くしかない。したがって方法を身に付けさせるとよいのか。しかし,指導力を高めるために何を指導するとよいかも判然としない。したがって「指導力の高め方の」内容と方法が問われている。するとまさにTOSSの技量検定が最適だろう。技量検定を受けていない私にはそれを書く資格がない。ここまで書くと思い出すが,過去に「学力向上授業マニュアル」を書いた。教師の指導力の高め方だと,私が冨樫氏をどのように指導したかを書くとよいかもしれない。この本には堀氏が並ぶかもしれないな。これは堀氏の得意分野でもあるだろうからである。氏は若手の授業を具体的に批評して伸ばしている。「指導力の高め方」の方法論が求められているのだ。教師に対して,どのように「指導力の高め方」の指導をするか。教師修業に挑むしかない。どこかに私が授業技術と言語技術とを別にとらえていると書いた。それを見て編集長から依頼が来たのか。しかしあれは,大谷さんの本なのでまだ,編集長は御覧になっていないだろう。もしかすると大谷さんの本が編集長の元に届いたのか。そうだとしたら「教科の指導力の高め方」として授業技術と教科内容とを共に指導する必要性を書くとよいか。このように,1本の原稿依頼を戴いたら,自分に求められている原稿を推測する。そして,求められている範囲で,精一杯の提案を書く。これもこれまで野口先生に学んできたことである。
 それよりも明日の指導案と『授業研究21』12月号を書かねば。いずれも明日,締切りである。(^^)v 『教育科学・国語教育』1月号は『書くこと』なので『作文力マスターカード』の実践を書けばよい。1月号は12月に販売されるので,そのころ本が書店に並ぶのだろう。有難い。3冊の校正は昨日終えて,本日明治図書へ送った。一安心である。仕事を続ける前に食事をしよう。現在21時である。最近はいつもこの時間に夕食だ。 


 9月10日(日)
 校正,締切日

 『作文力マスターカード』3冊の校正締切日である。昨日はようやく中学年用の校正を終えた。一日じゅうかかり,へとへとになった。下を向いてする作業に頚椎ヘルニアが疼く。椅子に座ったままなので,椎間板ヘルニアも疼く。しかし,コーヒーを飲みながら,自分が編集した著作の校正ができるとは有難い話である。こんな幸せな状態に感謝する。今日じゅうに高学年用を校正し,明日,明治図書へ送る。中学生用が来ない。いつもなら,日曜日の午前中に宅急便で届く。今日,来るかな。

 実習生の国語授業
 15分間の漢字学習,20分間の読解学習,10分間の作文学習と45分間を3つに構成した授業を行っている。漢字も作文も行う必要があるからだ。もちろん,読解指導も行う必要がある。狐が親切だといっている子がほとんどである。全く読めていない。つまり,書かれている言葉から書かれていない言葉を読むことができない。書かれている表層しか読めない。書かれていない妥当な深層を読まなくては相手の気持ちなどわからない。実習生もこの時配で授業した。しかも20分間では討論をさせた。余計な言葉を発せず,授業を行った。若さゆえの素直さがなせる業である。若い人ほど学びを真っ直ぐに吸収するのだろう。やはり20代に誰に学ぶかで教師人生が変わると実感する。私は野口先生に学んだのは30代からである。がんばれ,実習生。

 『授業研究21』12月号
 「3 読解力向上を目指す国語科での取り組み」という原稿依頼がある。12日締切りなので,著者校正が終わったらすぐに書かなくてはいけない。まだ,一文字も書いていない。締切りに遅れるようではだめだ。しかし,著者校正が最優先なので,原稿は書いていない。気分転換に,少し日記に書こう。

 教科書教材だけでは読解力は向上しない。なぜなら,何をどう読めばよいかという手続き的知識が書かれていないからである。算数科のように問題,解法が書いてある教科書になると国語科の教科書だけで読解力は向上する。国語科の教科書は文章を掲載し,それを読ませるとよいというつくりになっているのだから,活動主義なのだ。

 これだと2ページに実践を書くという今回の依頼には重たい。そこで,ここまで書いたが止める。このように書き出そう。

 1 市販テストで全員が100点だ!
 『教育科学・国語教育』00号に言語と行為がつながらない子の実態を書いた。そこのは私が開発した『読解力マスターカード』で初めて100点を取った。なぜ,100点を取ったのか。言葉の抽象性に気づかせたからである。「いつ」という言葉には,時を指す言葉が分類される。「今年,今日,さっき,今,明日,〜したとき」などである。抽象的な「いつ」という言語には多くの具体的な言語が包含されている。それに気づかせる教材を開発した。そこまでは雑誌に書いた通りである。その後,『アレクサンダとぜんまいねずみ』を5時間で授業した。そして市販テストを行うと,その子も含めて全員が100点を取った。その子は市販テストで初めて100点を取った。大喜びだった。2年生が終了する際の思い出の作文にもこのことが書いている。「引用」

 2 読解力は言語操作能力である
 3 学習用語「表層義」を鍛える
 4 学習用語「深層義」を鍛える

 ここまでにする。このように見出しを先に考えてから書く方法もある。野口先生に教えて戴いた。

 
 『作文力マスターカード』,『メモ・マスターカード』の授業公開
 明日の2時間目は『作文力マスターカード』の授業を公開する。火曜日の3時間目は文学指導の新たな授業を公開する。現在開発中の『メモ・マスターカード』を使った誰でもできる討論の授業である。15分間漢字,20分間討論,10分間作文を2年生がスムーズに行う。よく育ってきた。指導案を書きたいが,校正が終わらないとできない。
 


 9月7日(木)
 あと3週間で思い出を

 実習生が来てから2週間になる。授業実習も始まった。27日には研究授業を行う。音楽と図工以外の何で行ってもよいと言っている。音楽も図工も授業時数が少ないからだ。少ない授業時数の教科で研究授業をするのはよくないだろう。授業に慣れることもできない。指導場面も少なくなる。昨日は子ども達にゲームをしてくれた。柳谷先生が少し教室を離れると,すぐに調子に乗る子がいるのが心配だ。しかし00先生はきちんと説明して進めていた。今週で2週間が終了した。あと3週間で多くの思い出を子ども達とともにつくって貰いたい。

 メモ力を磨く
 実習生が授業しやすいようにと授業の型をつくると返って授業がうまく進まなくなった。メモができない。メモから発言ができない。メモをしたのに,発言しようとしない。自信の無い声で発言している。メモから作文を書けない。1年生の9月にできていたことができなくなっている子が何人もいる。一体お前達,どうしたのかと言いたい。おまけに狐はおかしいから笑ったなどと読んでいる。どういうことだ。人物の心を読めない。言葉の裏の心が読めない。そんなんでは,騙される人間になる。このように問題点を列挙するときりがない。これらの問題点を克服するために教師の指導が必要なのだ。問題が多ければ多いほど,やりがいがある。来週からの授業の対策を練る。メモの技術,発言の技術,作文の技術を磨き続けるしかない。いよいよスーパー2年生を目指し,授業を改善する。それにしても,書くのが遅い子は5分間で100字程度と時間を決めて日記でも書いて貰いたい。

 ちょろちょろ男子
 女子がちょろちょろしていないわけでは無いが,男子は本当にちょろちょろしている。大人に向かって悪口を言ったり,仲間はずれをしたり,喧嘩をしたり,仕事をさぼって遊んでいたり,たたいたいけったりなどである。3年生くらいになるとギャング・エイジと呼ばれて落ち着きが無くなる。しかし,2年生の今から落ち着きが無いので来年はどうなるのだろうと心配になる。毎日,00君が〜しました。こんな話に付き合っている。石を投げたというトラブルも数件ある。人にぶつけたり,畑に投げたりである。実にあぶない。わが子だけでなく,子どもの問題点を見つけたら注意するなり,その保護者に連絡するなりしてほしい。

 がんばれ係活動
 新しい係になると,慣れるまでなかなか上手くできない。毎日,いくつかの係はきちんと仕事が出来ないので,私から注意されている。慣れるまで注意され続ける。できないから仕方がないのだ。注意されて仕事が出来るようになる。がんばれ。


 9月5日(火)
 あとがき完了!

 3冊分のあとがきを書き上げた。あとがきを書くと,本が出るという実感が沸く。御執筆戴いた皆様に,心から感謝したい。中学生版だけが届いていないが,週末に届くだろう。1冊目は日曜日に8時間くらいかけて校正した。あとの3冊は土・日で校正する。
 空知ゼミの皆様には,秋号からの連載を書いて戴きたい。連載を続々出版したい。


 9月4日(月)
 あとがき1本目終了

 「あとがき」を書いた。「小学1〜2年生」用である。「小学3〜4年生」用は釜谷氏が書いている。ふと考えてみると,「小学5〜6年生」用と「中学生」用は誰が「あとがき」を書くのか。編集したのは私なので,私が書くしかないのだろう。全力で書いたこの「あとがき」を他の学年に使うのは気が引ける。他の学年の教材は私は使っていないからである。したがって,他の学年はその学年ならではのエピソードが必要だろう。高学年用は空知ゼミと津軽ゼミで書き上げたという話,中学生用は空知ゼミだけでなく,全国の先生に御協力戴いたという話などである。これはこれで本が出来るまでの裏話なのでおもしろそうである。あと2本の「あとがき」を明日書こう。それと校正を並行していこう。校正を1冊,昨日8時間くらいで完成させた。あと3冊である。何とか10日に完了して,発送したい。10日が締切りである。12日締切りの雑誌原稿もある。これは2日間で書くしかないな。書きたい内容は決まっている。

 読書感想文完成間近!
 小学2年生3人が放課後残って読書感想文を書いていた。もちろん進んでである。本当に感心する。明日締切りなので,1本だけを選ぶ。難しい作業である。しかし今回,「読書感想文メモ」を書いたお蔭で,かなり感想文が書けた。後は構成と詳述の問題である。これはさらに慣れないとできないだろう。


 9月3日(日)
 著者校正2冊届く 

 午前中,『作文力マスターカード 小学1〜2年生用』の著者校正に着手した。すると,宅急便が来た。やはり『作文力マスターカード』である。小学3〜4年生用と小学5〜6年生用だ。締切りは先と同じ9月10日とある。ここまで仕事が増えたら,他の仕事を考えずに,思い切り校正に打ち込める。校正は実に私の作文の勉強になる。なるべく赤を入れずに完成させたい。それにしても,私の読みづらい原稿をよくこんなにわかりやすくしてくれたものである。有難い。野口先生からも励ましを頂戴した。心から感謝したい。この教材を使うと誰でも作文指導ができる。多くの子どもがこの教材でじゃんじゃん作文を書ける。子どもの喜ぶ顔が見たい。今年中には書店で売り出されるだろう。実習生にもこの教材で研究授業をして貰いたいものである。すると実習生の指導に時間がかからなくてすむ。12日締切りの原稿もある。今週は校正に集中したい。今日のあと6時間くらいで1冊を完成させたい。