2004.12.13UP

 27日(日)『みすゞさがしの旅』での指導法

 教育出版小学5年生の教材『みすゞさがしの旅』の教材論を書く。この教材の授業で詩の読解を扱う教師が多いようである。それはそれでよいが,それが主になるのには私は反対の立場をとっている。『授業研究21』2003年2月号24ページにこう書いた。「『みすゞさがしの旅』で詩の解釈を主に扱う教師がいる。私は反対だ。なぜ,詩を主に扱うのか。この作品には矢崎の人生を変えたいくつものすてきな出会いが書かれている。この作品の主題を『人生における出合いの価値』と決めて授業を行った。」教材文は拙いかもしれない。随筆のような冗長さがある。しかしあの文章はあくまでも「ノンフィクション」である。だから「ノンフィクション」の読解として扱いたい。教育出版はこの文章を文学の系統においていて,以前の教科書では矢崎を「作者」と書いていた。しかし私は説明文の系統において矢崎を「筆者」と書くべきだと考えていた。(新しい教科書では「筆者」に変わった。)したがって「詩」はおまけだろう。説明文の写真のようなものである。過去に空知の文学好きの先生方があの教材で詩を読ませ,多くの詩の読解をさせるという授業を発表していた。公開研究授業もされた。私は見に行かなかった。私はそれに反対の立場をとって『授業研究』21の原稿に先のように書いた。『みすゞさがしの旅』では「矢崎節夫の執念にも似た探求による人や作品との出合いの喜び」を読ませたい。矢崎は何を言いたいのか。これを論題にして討論を仕掛けた。授業を公開した。5年生が討論していたことを参観者が驚いていた。こんなことを例会の授業のお蔭で思い出すことができた。学びの場は有難い。/ 今日も原稿書きである。昨日は結局1本しか書けなかった。何たる遅筆である。あと4本を今日じゅうに書く。午前中二本,午後2本と決めて速書きをしよう。頭の状態は,まあまあよい。風邪で少しくらくらするが,仕事ができることは有難い。


 26日(土) 「鍛える国語教室」2005年春号情報

 本日午後,宇佐美寛先生と渋谷孝先生の校正を頂戴した。宇佐美先生からは1月中旬に玉稿を頂戴しておきながら,打ち直すことが出来ずにいた。修業講を終え2月10日にようやく打ち上げて送ったが,20日ごろに返送されてきた。何と住所不足だった。急いで送ったので番地まで書かなかったのが災いした。21日に郵便局のエクスパック500を返信用に入れ,同じくエクスパック500で送った。本日午後,渋谷先生の校正と共に郵便局の方が届けてくださった。宇佐美先生のお仕事の早さには驚嘆する。いずれも有難い玉稿である。このような先生方の御協力のおかげで,日本の国語教育改革に少し貢献させて戴けることを嬉しく思う。渋谷先生は2枚にわたりお手紙をくださった。これも貴重なお話である。4月から「国語科教育が言葉の教育になる日はくるのか」を国語教育誌に連載されると書かれていた。渋谷先生の「言語事項」批判になりそうで,楽しみである。『現代教育科学』6月号には「学力」に関して書かれるそうだ。「柳谷先生のお手紙には,『拝啓』と書かれておりましたが,学校の先生方においても,『少数派』だと思います。私は『古い人間』ですから,『拝啓―――敬具』で押し通します。」とあった。私は最近「謹啓―――敬白」を使っている。私も古い人間である。拝見するのが楽しみである。このような貴重な学びに接することができるのも「鍛える国語教室」のお蔭である。野口先生に感謝する毎日である。/ 昨夜は大谷和明先生の御実家で例会が行われた。私は詩の読みを提案した。大谷先生に多くの問題点を御指摘戴き,代案を御提案戴いた。まだまだである。教師修業は果てしなく続く。だから楽しい。/ 今日は「鍛える国語教室」の原稿を完成する。あと5本くらい書く必要がある。実践を2つ整理して書き,連載2本と野口先生の分である。今日は書けそうな気がする。最近は目がすぐに疲れるので,集中力が途切れる。書けるときにたくさん書こう。


 24日(木) マスターシート進行状況 

 私のマスターカード1学年分を野口先生に校正して戴いた。何とも有難い話である。2学年分も届いたと仰られていた。野口先生はお忙しいので御迷惑なことだろう。しかし江部満編集長の御配慮で野口先生に校正して戴けているようだ。その後私の所へも来るだろう。早くてあと3ヶ月だろうか。3月中に全ての校正を終えれば,5月には発刊される。全8巻の国語ワーク集である。これまでの私の仕事の集大成である。楽しみだ。全国の多くの小学生に使って貰いたい。/ 今日は『私の紙芝居』の1枚目の絵を書かせた。生活科の実践であるが,酒井式描画法である。顔を描く際の頭の上をとらえさせることと,肩幅をとらえさせることが難しかった。何とかみんな描けていた。あと2枚を書いて,裏にお話を書く。自分だけの紙芝居である。/ お店屋さんごっこの準備を進めている。授業開始時と終了時に計画と評価を発表させている。これがなかなか出来ない。しかしこのようなことを毎時間きちんと考えさせる習慣が大切だと考えている。このようなことをしないから,総合的な学習なのか特別活動なのかという批判をされる。総合的な学習として行うならば,自分達で話し合い,その足跡を残せるようにさせる必要がある。『プランくん』に書かせるとよいのだ。国語の実践ではないが,記録しておきたい実践である。このような活動が子供を学習集団として育てる。このような活動をさせると子供達の癖が見える。意地悪や嘘つきを発見することが出来て,注意することが出来る。/ とにかく仕事が山積である。野口先生ほど忙しくはないが,私にとっては今はかなり多忙である。多忙だということは社会から必要とされているということである。このような心を野口先生から学んでいる。有難い師である。


 18日(金)ついに,全員100点! 

 『アレクサンダとぜんまいねずみ』のテストをした。何と,表の読みテストで全員が100点だった。もちろんテスト問題を教えていない。テスト中も観察しかしていない。読みテストで全員が100点だったのは1年生の最初以来だ。1年生の最初は全員が100点になるようなテストがあった。しかし,その後の読みテストでは全員が100点を取ったことはない。3学期に入ってから読む力を付けるマスターカードを作って練習をさせた。「いつ」,「どこ」,「誰」,「何」,「どうした」という言葉が何を指すのかを読むワークを作って練習させた。そのせいばかりではないだろうが,広い言葉にどのような言葉が入るのかを練習させていた。少しずつ,その成果が出てきたのかもしれない。裏の漢字テストでは平均点が97点だった。全員が100点ではなかったが,よく出来ている。実は今回,漢字練習をさせていなかった。だから全くの実力と考えてよいだろう。最近書いている「授業作文」では,400字詰めの原稿用紙を10枚以上書いている子が何人もいる。この子達は十分に育ってくれた。私は胸を張り,この子達を3年生へ送り出すことができる。/ 最近は作文ばかり書かせていたので,どんな感じか感想を5分間で書かせた。漢字をあまり使っていないのは5分間で急がせて書かせたからだろう。この子は私の学級では5分間で10行を書く普通の子である。こんな嬉しいことを書いてくれた。5分間作文1「私は『授業作文』を書くのがなれた。なぜならいっぱいかけるようになったからだ。でももっとじょうずになりたい。さいしょは作文を書けなかったけどあとからじょうずになってきた。だからうれしかった。それは,やなぎや先生のおかげ。よかった。ほんとうにたのしかった。」。5分間作文2「これから国語で学んだことをかく。私は,国語のかんじを学んだ。なぜならいろんなかんじをやったし,3年生のかんじとかもやった。それもたのしかった。ずっとやなぎや先生だったいいな。なかなかかけなかったかんじをちゅういしてくれた。それもうれしかった。よかった。」。教師冥利に尽きる。


16日(水) 「授業作文」5時間目へ突入 投稿者:柳谷直明  投稿日: 2月18日(金)19時07分32秒

 書いているのをみていて大変だろうなあと思う。速い子は原稿用紙10枚くらいを書いている。しかし作文には,このように自分と戦うような場面が必要だろう。いつもいつも面白い作文を書いていても,その内容に価値は低い。最も私の学級では,あまり面白い作文を書かせていないが。「学習日記」も「授業作文」も必要があって書かせている。必要性が少ない作文を書かせるだけの暇はない。書かせる必要があるから書かせる。授業には必要性が必要だ。でも私へのお手紙を書こう,なんて言うと喜んで書いてくれるだろう。それは必要性が低いので書かせないが。かわいい2年生である。先日の一日参観日のときには,他の学年の保護者の方が参観に来てくださっていたことを昨日伺った。有難いことである。一日一日別れ難くなる。/ 『授業研究21』の原稿を今日こそ書き上げよう。/ 休み時間に雪山で思い切り遊んだ。他に子供と遊んでいる先生はいない。なぜなのかわからない。1年生もいたので,一緒にそりに乗せてあげた。

15日(火) 授業参観  投稿者:柳谷直明  投稿日: 2月16日(水)19時05分13秒

 午後から中学校へ授業参観へ行くので車で出勤した。するとこの雪で渋滞していた。岩見沢市は数日で2mくらい降ったようだ。2年間で初めて遅刻した。やはり電車で通った方が確かである。中学の授業は何とも言い難い。とりあえずいくつかの問題点を指摘してきた。特に「事実と意見」を聞き分けるという宇佐美寛先生が参観されたら話にならないくらい批判されただろうと思うことを話題として扱っていた。副詞が意見だの断定が事実だのと全く話にならないことを教えていた。嘘を教えてよいのか,と参観しながら怒りが込み上げてきた。授業者本人も言っていたが,本当に勉強不足である。まさに意見ではなく事実である。中学生はあのような訳のわからない授業によく耐えていた。私が中学生なら,先生が反論できないくらいに質問しただろう。しかし,このように授業を公開してくれるのであそこの中学校での授業の質が低いことを知ることができた。有難い。/ 『心を育てる学級経営』3月号にかわいい教え子が掲載された。この子達とあと20日ほどでお別れかと思うと妙に悲しくなる。「先生大好き。」という手紙を昨日もらった。手紙をもらったというのは事実だが,それを通して子供がかわいいという意見を書いているのだ。子供達の活動が多くの読者の参考になることを望む。貴重な原稿依頼に感謝である。

14日(月)「授業作文」4時間目 投稿者:柳谷直明  投稿日: 2月15日(火)18時59分32秒

 『アレクサンダとぜんまいねずみ』の「授業作文」4時間目に入った。書いている子は原稿用紙8枚くらいになった。少ない子でも3枚くらい書いている。そろそろ疲れてきたようだ。少し物語を読ませながら,登場人物と対話させながら書かせていこう。一つの作文を何時間もかけて書き続けることは大人でも容易ではない。2年生の子供達にとっては苦痛だろう。しかし苦痛でも書き続けなくてはいけないこともある。がんばれ,2年生。(^_^)v / 書きたいという意欲をどのように持続させるかは難しいことだ。やはり想像を膨らませて,物語の世界に浸らせるのがよいのではないか。何日も探し続けたアレクサンダを褒めてあげたい。ウイリーを助けるために自分の願いを変えたアレクサンダを褒めてあげたい。アレクサンダは何に気づいたのか。私達は羨んで生きていないか。自分の価値に気づいているか。このような新たな問いを立てていくと考えることが楽しくなるのは私だけだろうか。子供達に尋ねてみよう。/ 今日も鬼ごっこをして遊んだ。休み時間に子供と遊んでいる自分が幸せ者だと思う。/ 野口芳宏先生からお礼のファックスを頂戴した。一昨日はお電話を頂戴した。野口先生のからの一言で元気が出る。遅くなったが,修業講の礼状を作成して発送する。/ 江部満編集長にマスターカードの目次などをお届けする。実はまだ目次と合紙と解説が完成していない。結構時間がかかる作業である。しかし3,4年生分を作成して郵送した。5,6年生分を今週末に完成して郵送しよう。来年度の美園小学校の教育課程の編成締切りが今月末である。5月号の雑誌原稿も1本締切りが過ぎた。着実に仕事をこなしていこう。仕事が多いのは有難いことなのだから。/ 明日は中学校の授業を参観しに行く。5時間目だけ,補欠を頼む。

11日 新一年生1日入学  投稿者:柳谷直明  投稿日: 2月14日(月)18時02分40秒

昨日は新1年生の1日入学があった。資料作成,会場準備など数日間忙しくしていた。国語修業講が終わり,今週準備を始めた。提案は12月の職員会議で終わらせていたが,詳細の資料や新一年生の名簿などを数日で作成した。無事修了することができてよかった。例年の資料に加え,「入学前にこれだけは チェックカード」を配付した。御家庭での御参考にして頂きたいという目的である。野口芳宏先生が作成されたものとほとんど同じだが,少しだけ変えた。2年生の子供達で調査すると出来ていない子が何人書いた。特に入学前に通学路を親子で一緒に歩かなかったという子が半数以上いた。(忘れている可能性もあるが。)入学式とその次の日に車で学校へ行き,3日目から友達と歩いて通ったという子もいた。それは不安であり,泣きたくなったことだろう。少しずつ,一つずつ大人が一緒に行動してあげることが子供にとって幸福なのだろうと思う。かわいい74名の子供達だった。保護者の方は,にこやかに挨拶し帰路についた。満足戴けたことだろう。/ 今日から執筆に明け暮れる。まずは宇佐美先生の玉稿を討たせて戴く。授業研究21の5月号も締切りは明日である。『アレクサンダとぜんまいねずみ』の子供達の発言を書く。よく育っている子供達である。「授業作文」を書いている。すでに原稿用紙6枚を超えた子が何人かいる。あと4時間くらい書かせたい。/ 『読解力マスターカード』の教材開発開始である。すべてに子の読解力を保障する教材集を開発したい。今日,プロットを書く。

9日(水) 新1年生1日入学 投稿者:柳谷直明  投稿日: 2月11日(金)09時44分36秒

 明日は1日入学である。私が責任者なので,昨日と今日は準備に忙しかった。特に新1年生関係の書類には気を遣う。期待を持ってやってくる保護者と1年生に,いやな思いをさせないようにしなくてはいけない。だからといって,甘いことばかりを言ってはいられない。学校できることとできないことをきちんと説明しておく必要がある。新1年生の保護者への説明も初めてである。明日も教師修業の一日である。かわいい1年生との出合いの日だ。

8日(火) 第5回国語修業講のお礼 投稿者:柳谷直明  投稿日: 2月 9日(水)20時28分29秒

 2月6日,ホテルユニオンで第5ヶ国語修業講義が開催されました。多くの方に御参加戴き,心から感謝申し上げます。何と,野口芳宏先生と花田修一先生のお二人に学ばせて頂いた一日でした。私にとっては忘れられない一日となりました。御参加戴いた皆様の御感想も,よかったというものが多くありました。来年度は2月5日(日)です。是非またお越しください。お待ちしております。/月曜日は南小学校での研究会だった。野口芳宏先生の3年生での授業には感動した。来年は美園小学校へお迎えすることができないだろうか。/ 今日は1日参観日だった。朝から楽しい授業の連続だった。特に2時間目の音楽では,英語の歌で遊んだ。保護者と一緒にだ,楽しいときを過ごした。3時間目の国語では『うとてとこ』をした。楽しい授業だった。4時間目はタイピング練習である。子供達はキーボードのアルファベットを覚えた。いよいよ指を見ないでローマ字入力に挑戦である。優秀な2年生である。別れが惜しい。/ ようやく新1年生の1日入学の準備を終えた。新一年生関連の業務には気を使う。間違いが許されないからである。新一年生と明後日出合う。/ 日記を1週間ぶりに更新した。多忙な1週間だった。しかし今回は,体調がよい。私の提案授業が好評だったせいか。有難い。多くの仲間のお陰である。

1日(火) 研究授業終了 投稿者:柳谷直明  投稿日: 2月 8日(火)21時28分22秒

 今日は飛び込みで授業をさせてもらった。1時間目が漢字指導。2時間目がスピーチ指導だった。漢字指導では読みと書きを指導した。子供達は楽しんで学習していた。最後に書きテスト5問をすると平均点92点だった。担任の指導でよく育っているので,このような成果を得ることができた。有難い。スピーチ指導のほうも子供達は喜んでいたが,私の計画の半分くらいしかできなかった。私としては失敗である。授業の組立ての問題である。日曜日の講座の組立てを思い切りかえる必要がある。このように学ばせて戴いた。子供に学び子供を指導することができる。有難い毎日である。/ 明日は最後のスキー学習だ。無事故で楽しい一日を過ごしたい。/ 子供が私とのお別れの作文を書いてくるといって原稿用紙を持って帰った。本当にかわいい子供達である。心も体も学力もよく育ってくれた。/ 今日で授業公開が終わった。これで教師になってから90回くらいの授業公開である。いよいよ来年度は公開授業100回を目指す。そして「授業の腕を上げる」ことを獲得する。授業方法をきちんと身に付ける。毎日が修業である。有難い職業だ。/ 第5回国語修業講の準備をする。書籍の手配,資料の作成,進行の最終打合せなどを考える。久し振りのイベント責任者なので,あたふたしている。これもまた,楽しい。/ 『教育科学国語教育』5月号を発送した。更に『授業研究21』5月号を書かせて戴く。『アレクサンダとぜんまいねずみ』をまとめる。子供達は『授業作文』を書いている。1時間分の授業で2枚3枚と原稿用紙を書いている。頼もしい。将来が楽しみだ。更に春号の原稿が積載である。今週は実戦の毎日,来週は執筆の毎日である。